PROJECT STORYプロジェクトストーリー

機器(ブレーカ)製品

会社と自分が、共に成長するために。
前例のないブレークスルー製品の
開発ストーリー。

1940年代、日本初のブレーカの独自開発に成功したテラサキ。現在では『DCブレーカ』(直流用ブレーカ)で、国内トップシェアの揺るぎない地位を誇ります。それは、2010年前後から日本で急速に増加した太陽光発電システムに適応するため、直流高電圧に対応した『DCブレーカ』を生み出したからであり、それを実現したのはテラサキの若き技術者たちです。ここでは、若き技術者たちの情熱が前例のない製品を生み出したストーリーをご紹介します。

テラサキを加速させる、難易度の高いミッション。

2011年、春。太陽光発電等で使われるDC(直流用)ブレーカの設計を任されたのは、入社4年目の若き技術者だった。実はこのプロジェクトこそ、テラサキのブランド力を加速させるチャンスだと会社は考えていた。国を挙げて再生可能エネルギーの導入が進められ、特に東日本大震災の発生以降、国内の太陽光発電システムがめざましいスピードで設置され続けていたからだ。
彼女へのミッション。それは、太陽光発電等で使われるブレーカの定格電圧を600ボルトから750ボルト、1000ボルトへ上げること。つまり、ひとつの系統に繋げられるソーラーセルの枚数を増やすことにつながる、いわば『エネルギー効率の革新』ともいうべき課題であった。このタイミングで他社に先んじてテラサキが実現すれば、市場全体に与えるインパクトは計り知れない。期待は膨らんだ。性能+スピードが求められる開発。開発スケジュールはきわめてタイトなものだった。その状況下で、このプロジェクトは若手技術者である彼女に託された。というのも、彼女自身が以前に600ボルトのDCブレーカを開発した実績があったからである。しかし、今回のプロジェクトの難易度が高いことは誰の目にも明らかだった。上司からは、こう言われた。
「DCブレーカの設計なら君しかいない。任せた。」
それから、苦難の日々が始まった。

プロジェクトイメージ

試行錯誤の日々が教えてくれた、大切なこと。

当初、以前に開発した600ボルトのDCブレーカの改造で済むのでは…と彼女は考えていた。だが、現実は甘くない。750ボルトもの直流電圧となると、改造レベルでは電流を遮断出来なかった。設計の全面変更が必要だった。高電圧になればなるほど、電気は遮断されまいとアーク放電を起こして、電流を流そうとする性質がある。高電圧の電流を完璧に遮断するために彼女はあらゆる手を尽くした。大学時代の参考書や文献・論文も洗い直した。先輩や同僚との会話の中から、少しでもヒントになることがないか、探し続けた。そしてそんな彼女が最後に行きついたのは、磁石でアーク放電を遮断する技術を応用するという発想だった。彼女は当時のことをこう語ってくれた。
「とにかく諦めませんでした。750ボルトの開発は、今までテラサキで採用したことがない技術を取り入れなければならなかったので、たくさんの試作・試験の繰り返しでした。試験が失敗に終わっても、先輩や上司との意見交換をどんどん重ねることによって、それを成功の糧にしていきました。」
試行錯誤を繰り返す開発を乗り越えることができたのは、試作や試験などを担う数多くの仲間の協力があってこそだった。

プロジェクトイメージ

重要プロジェクトを、さらなる品質向上と
「カイゼン活動」で全面支援。

新たなDCブレーカの開発を支えたのが、製造部門で勤務する女性の検査担当者だった。ブレーカを検査する立場だった彼女は、このプロジェクト遂行のために最大限の努力をしようと考えた。例えば、品質向上への取り組み。テラサキでは多くの機種のブレーカを製造しており、新機種開発にも積極的に取り組んでいる。彼女は、できるだけ多くの種類の製品チェックに努めることでどんなタイプのブレーカでも完璧に検査できるようにした。そしてわずかでも不明点があれば先輩に質問して、徹底的に問題解決をした。最高の品質のためには一切の妥協を許さないと自らに課したのだ。さらには職場の作業動線を改善する意見を提案し、作業環境の向上に努めた。通路の位置や作業台のレイアウトを見直して作業効率をアップさせ、良い製品を作るための「カイゼン活動」を広げていった。
「カイゼンには、広い視野をもつことがとても重要でした。誰もが動きやすくて安全な職場を作ることは、現場作業の前段階として非常に重要な仕事です。」と、検査担当者の彼女は思い返す。市場が求める製品開発に、関わるすべての人が真剣に向き合う。それがテラサキの社風となり、世界で認められる製品を生み出す原動力となっているのだ。

プロジェクトイメージ

成果をめざせる、チャレンジングな環境がここに。

開発の着手からおよそ1年がたった頃、ついに製品が完成。結果、このプロジェクトで得られた成果には目を見張るものがあった。時期よくメガソーラー事業が日本全国で立ち上がり、テラサキが送り出した750ボルトのDCブレーカが数多くこれらに採用された。これまでになかったブレークスルー製品は、価格競争に巻き込まれることもない。うれしいことに「DCブレーカならテラサキ」という市場からの評価も得ることができた。設計担当の女性社員は、こう語る。
「この開発の後、市場からの声を受けて、応用型DCブレーカの開発にさらに1年を費やしました。ブレーカの開発成功には、試作・試験を繰り返して、遮断のための絶妙な条件を見つけるプロセスが不可欠です。テラサキには、このプロセスの段階でもチャレンジを歓迎する環境があるから、常識では思いつかないような発見ができるのかもしれません。」
彼女はその年、社内技術発表会で最優秀賞を受賞。現在は、次なる製品の開発に没頭する毎日を送っている。

プロジェクトイメージ