PROJECT STORYプロジェクトストーリー

船舶用システム製品

世界の海へ、安心と安全を。
チャレンジの結果、得られた充実感。

船舶用『配電制御システム』で世界トップクラスのシェアをもつテラサキでは、現在、世界規模で進む船舶の環境対応技術にも注力しています。そのひとつが、テラサキが世界で初めて開発・実用化した、陸上から船舶への電力供給装置「OPS」。ここでは、その開発プロジェクトを成功に導いた担当者たちのストーリーをご紹介します。

テラサキ初となる製品の開発担当に抜擢。

2004年、テラサキが世界に先駆けて開発・実用化したのが、港で停泊中の船舶に陸上から電力供給を行う装置『OPS(On-shore Power Supply System)』。船内の発電機エンジンやボイラを着岸時に停止させることによって、環境汚染物質の排出を軽減させることを可能にするものだった。このOPS開発のきっかけは、全米No.1のコンテナ埠頭であるロサンゼルス港にある。同港が港湾環境対策のため、排ガス削減プロジェクトを発足させた際にテラサキもその一員となり、OPSを実用化させたのだった。それから10年以上を経たいま、OPSは船舶業界のグローバルスタンダードとなっている。
現在、OPS開発の第一線で活躍するのが入社4年目の設計担当者である。彼は入社2年目からOPS開発を担当。以来、20以上のOPSを開発・納入してきた。そして、これまでの実績が評価につながり、台湾の造船所に納入する『OPS試験装置』の開発担当者に任命された。入社3年目の冬のことだった。

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海外にわたり、初めての経験の連続。

これまでにも、OPSの簡易的な試験装置は存在していた。しかし、クライアントである台湾の造船所は、実際の受電に近い環境で試験を行える装置を求めていた。それが船舶の持つ環境品質の向上に直結するのだ。船舶側のOPSで多数の実績を持つテラサキだが、本格的な陸上試験装置の開発は前例がない。彼は、すぐさまテラサキ初となる『OPS試験装置』の開発をスタート。しかし、その工程は試行錯誤の連続だった。
翌年1月に上司とともに台湾にわたり、クライアントと仕様の打合せを行った。英語で行われる打合せでは、自分の語学力不足を痛感した。新製品ゆえに、参考にできる資料もなく、図面についても一から起こさなければならなかった。納期が迫るなか、現場からのフィードバックを受けながら、発生した課題に何度も何度も向き合った。そんな経験を重ねながら、約半年の月日を経て製品が完成。テラサキでは出荷前に、様々な部署の担当者が集まって製品レビューを実施する。その場で、上司から「いい製品ができたな」という言葉をもらった。新しい土地、言葉の壁、そして一からの製品開発。苦労が多かった分、素直に喜びを感じた瞬間だった。

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OPS市場で成長してきた理由。

OPS市場における先駆者として、OPSの開発・製造だけでなく、搭載に向けての事前調査からアフターサービス(保守・修理・改造)まで一貫して提供できる体制が挙げられる。このエンジニアリング&アフターサービスを担うのが、関連会社のテラテックだ。
OPSは新造船向けだけでなく、すでに就航している船舶に追加搭載するニーズもある。就航船の場合、テラテックの技術担当者とテラサキの設計担当者が訪船し、OPSが設置可能か調査を行う。その上で、最良の工法・方式で導入していただけるよう打ち合わせを行う。
テラテックでOPS分野を手がける技術担当者はこう語る。
「環境問題に注目が集まるなか、OPSの市場はますます広がりを見せています。しかし、他社との競合、新システムの導入など市場は激化してきています。我々がOPS市場をリードしていくには、常に探究心と顧客満足を追い求める必要があります。また、現地据付時に変更対応箇所が発生した場合は、テラテックとテラサキ双方に原因や対処方法を共有します。そして、フィードバックした情報を新たな開発に取り入れていくことにより、より良い製品づくりが実現できているのです。」

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OPSを自分のものにし、世界に貢献する。

『OPS試験装置』は、2015年初夏に無事出荷された。7月には設計担当者が台湾にわたり、クライアントを前に巨大な船に実際に電力を送り、機能性確認のためのコミッショニングを行った。コミッショニングは大成功。これまでの苦労が吹き飛んだ。
現在、彼は新たなOPSの開発に着手している。
「OPSは新しい取り組みが多く、参考資料がない分野です。だからこそ、自ら考え行動することが求められます。また、テラサキには、OPSの第一人者である技術者がいますので、いろいろと教えていただくこともあります。これからの目標は、OPSといえば私の名前を挙げてもらえるような技術者になること。そのために、多くの経験を積み、技術を自分のものにしていきたいと考えています。」
世界の海洋環境保全に不可欠なOPS。技術革新と共に、彼らの挑戦はこれからも続いていく。

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